スケジュール調整業務を、現場から事務部門へ移行。部門ごとの強みを最大限に活かした、組織全体での業務改革に迫る
公開日:2024/07/01
千葉県にて、訪問診療、訪問看護・リハビリテーション、訪問介護、居宅介護支援事務所、サービス付き高齢者向け住宅など、多岐にわたる医療・介護サービスを展開、機能強化型訪問看護ステーションを運営されている医療法人社団昌健会様。
今回重度ケアを強みとされる同法人内の訪問看護ステーションにおいて、事務部門が中心となって現場と連携しながら進められている、CareMakerによる業務改革について事務長の秋元様、事務長補佐の工藤様、事務リーダーの水口様の3名に詳細なお話をお伺いしました。
[1] 複数ツールにまたがる属人的で非効率的なスケジュール調整業務。標準化&効率化が大きな課題に
——— はじめに、貴社の法人及びステーションの特徴について、ご紹介をお願いします。
医療法人社団昌健会は「あなたと共に希望をいきる」を基本理念に医療・介護サービスを提供し、訪問診療、訪問看護・リハビリテーション、訪問介護、居宅介護支援事務所、サービス付き高齢者向け住宅など、多岐にわたる事業を展開しております。
訪問看護サービスは、本部の大網白里市を中心にサテライト旭とサテライト茂原の3拠点運営しており、より一層のニーズに応えるために年齢や疾患を問わず、多くの利用者様にサービスを提供しています。
特に、ガン末期の方を含めて自宅看取りをご希望の方、神経難病の方、医療的ケア児やご家族の方々の疾患だけではなく、その方らしい生活と人生に伴走し、安心をお届けしています。
また、法人内に訪問診療クリニックを有しており、ICT化の導入をして更に迅速で気密性な連携を図ることができ、利用者様の状態に合わせた看護・リハビリテーションを行えるのが大きな強みです。
——— CareMakerの導入前に抱えていた課題について教えてください。
CareMaker導入の背景には、大きく2つの課題がありました。一つ目は業務効率化、二つ目は多拠点を視野に入れた標準化です。
業務効率化については、紙媒体、スプレッドシート、Googleカレンダーを使ってアナログ的に行っていた属人的な業務の効率化が必要でした。これにより、作業工数を減らし、AIを活用して計画作業を効率化することが目的です。
標準化については、スケジュール管理業務を現場から事務部門へ移行・集約することで、個人の好みによるカスタマイズを避け、標準的な工程を確立したいという目標がありました。これにより、非恣意的な計画を行えると共に、現場はよりケアに集中できる体制を構築できるために、ケアの質と量のバランスを取ることができると考えました。
導入前は、紙やスプレッドシート、そしてGoogleカレンダーなどあらゆるツールを用いて、限られたベテラン管理者が工程表に多大な時間を使っているなど、特定の人のスキルに依存していました。ベテラン管理者が休んでしまうと予定が組めなくなったりすることもある、かつ、ベテラン管理者も訪問の疲労と管理業務の疲労が重なり、大きな負担となっていました。
他にも、この人は私が回りたいなどスタッフと利用者も固定しており、少ない人手で多くの方に介入することが難しい、つまり稼働率も低い状態でした。恣意的な訪問をなくし、効率とルートを優先するための看護師スキルや思考の標準化が重要な課題でした。
さらに、紙の時代は、人に属人化した計画管理になっていると、訪問漏れなどのミスも生じやすかったり、代替可能性も低くなったりする点も解消したいと思っていました。
[2] スマホやタブレットで操作出来る現場への馴染みやすさと、CareMakerチームへの信頼感が特に決め手となり、導入を決定
——— 前述の課題解決のため、ツールとしてはCareMaker以外も検討されたとお伺いしましたが、CareMakerを導入することに至ったキッカケや決め手をお伺いできますか?
CareMakerを評価した理由として、オペレーション的な親和性が一番高かったです。
具体的には、スマホやタブレットなど訪問時のデバイス対応が良く、現場を捉えたプロダクト開発が進められている点が魅力的でした。
また、セールス時はもちろんサポートも、私たちの価値観に沿った対応が好評でした。CareMakerに合うお客様とそうでないお客様の違いを明確に伝えてくれたり、お互いの期待値を調整しながらスピード感もって進めやすいという良い印象を持ちました。
もし現時点でまだ期待を満たせていなかったとしても、相談しやすい環境で、一緒にプロジェクトを進めていけそうだなと思えたのも決め手でした。
[3] 導入により、スケジュール調整業務の事務部門への移行が実現。現場負担をなくしつつ、組織として業務が標準化
——— CareMaker導入後に得られた効果はいかがですか?
2つある目的のうち効率化はまだまだこれからですが、看護師側から事務側への作業工数の移行はできています。現場看護師の方は、事務側でお膳立てができている状態で看護師の方は、スケジュール管理ができるので現場の負担は軽減されています。
秘伝のタレ化している看護師の頭の中やスキルを言語化・可視化することに繋がり、他の事務スタッフでもできるようにして事務部門へスケジュール業務の集約を実現していく・標準化していくことができたのは、CareMaker導入後の大きな成果だと感じています。
スケジュール管理が特定の人に依存したスキルではなく、まだ高度ではありますが代替可能な業務に徐々に変更されてきているのは大きく、今後の更なる改善にも期待しています。
——— その他に、導入後に良かったと感じられている点はありますか?
機能改善の要望に対するレスポンスの速さは、本当に嬉しい誤算でした。
現場のみの運営ではなく、事務部門へ集約していることもあり、複雑だとは思いますが安心して相談できています。
また、サポートのスピード感や丁寧さも感じており、会議後にもこちらの意見を解釈し、必要な要件を選別して、優先度の高い要望は迅速に対応していただいたりと、こうしたプロジェクトをともにさせていただけているような感じでご一緒できるのは嬉しいです。
[4] 今後は、事務部門で標準化した業務を更に効率化すべく、AIを活用した運用の仕組み構築へと本格的に注力中
——— 最後に、今後のCareMakerの活用方針としてのお考えをお伺いさせてください。
導入後の成果で標準化に触れた一方で、今後の多拠点化を考えると、次は事務側の負担削減・効率化が今後の課題です。
具体的には「シフト最適化(AI自動作成)」による計画割り振りを現場に落とし込むことで、より一層効率化と標準化を実現したいと考えています。
特に、医療・重度の利用者が多いこともあり、介入予定の立て方が難しいところもありますし、センターにはまだ声が届いていない現場の方のみが知ることみたいなのもしっかり仕込んでいくことで、ベースをAIが組んでくれるようになるなど、工程管理の自動化・効率化を進めることで、現場スタッフが業務に専念できる環境を整えていきたいと考えています。
——— 本日は詳細なお話をお伺いさせていただきありがとうございました!引き続き次の効率化の課題解決に向けて弊社も全力で伴走させていただきますので、今後ともどうぞよろしくお願い致します。